所得税、住民税、国保の最強節税!?~個人編~

日本海の海

2024年、物価上昇により生活費や固定費の見直しを迫られている方々も多いのではないでしょうか。会社勤務では賃金や手当を見直してくれたりするかもしれませんが、事業を営んでいる方々はそうもいきません。

毎年行う確定申告において、個人で事業や不動産事業を営んでいる方が青色申告で提出すると所得税や住民税、国民健康保険の節税につながります。

青色申告の手続き、税金の節税効果をまとめてみます。


POINT
〇青色申告ができる人
・事業を営んでいる人
・不動産を営んでいる人
・山林を伐採、立木のまま譲渡等している人

もくじ

もくじ

青色申告、何がおトクなのか? 主な特典は3つ

事業を営んでいる個人の方々は、1月から12月までの1年間の売上や経費の状況、おかねの流れを記録して利益を計算します。経費とは別に利益から控除が出来るものがあり、そのうちのひとつが青色申告特別控除というものです。その金額は最大で65万円です。

事業を営む中でやりとりしたことを記録することとは、税の世界では帳簿(ちょうぼ)を作成することです。家計簿をイメージしていただくと馴染みやすいでしょう。

B/Sは12月末時点の事業に関連する資産(預金や固定資産等)や負債(未払金や借入金等)をまとめた表で,

P/Lは1月から12月までの1年間の売上、経費、利益をまとめたその年の成績表です。

帳簿の保存については青色申告に限らず、事業に関連してやりとりをした請求書やレシート、通帳などの書類を一定期間保存することが決められています。

日々のやりとりを青色申告のルールにしたがって帳簿に記録して一定期間書類や帳簿を保存することで、様々なメリットを受けることができます。

特典① 年間最大65万円を利益から差し引ける!

青色申告特別控除のイメージは「おかねを減らさずに節税できる経費」です。

例えば、事業による収入から経費を引いた金額が1年間で800万円となる場合計、そこからさらに65万円を引いた735万円をもとに所得税、住民税の計算に入っていきます。

税率の視点からみると所得税の税率は5~45%と変動しますが、仮に所得税と住民税合わせて33%の税率ラインにいる方々は65万円控除で約21万円の節税効果があることになります。

きちんとした帳簿を作成して決められた書類を期限までにe-Taxで電子申告するか、優良電子帳簿といわれるもので、システム活用して要件を満たした帳簿データを作成・保存・内容確認できることをして税務署に届出をすることで65万円控除の恩恵があります。e-Taxで申告を選択した方が優良な電子帳簿保存よりも手間がかかりません。

帳簿については、2種類ありきちんとした帳簿とシンプルな帳簿のイメージは、

・会計ソフトを利用して帳簿作成…65万円控除、55万円控除

・家計簿的な帳簿作成…10万円控除

となります。

特典② 家族への給与が経費!

事業を手伝ってもらう家族に払った給料を経費にできるものです。

所得税の税の世界では「家族に給料を払っても条件を満たしていないと経費とは認めない」ルールになっています。

具体的には、

①青色申告を選択

②税務署へ給料の金額等を記載した届出をする

③事業を手伝う同居、別居を問わず生活費を共有している15歳以上の家族に給料を支払った場合経費にできます。

気を付けるポイントは、適用を受けようとする年の3月15日までに(例外有)必要な届出をすること、給料の金額が高すぎないこと、別居の場合は生活費等を常に送金しているなどの要件をクリアすることです。

特典③ 赤字を翌年以降の黒字から引ける!

事業で赤字になった場合、事業以外の収入等がなければ所得税はかかりません。青色申告の方は、その赤字金額を翌年以後3年間黒字から差し引くことができます。

例えば、2024年分が50万の赤字で翌年2025年分が80万の黒字だったのであれば、2025年分は30万円(80万-50万)として所得税・住民税を計算することができます。

黒字が大きくなると連動するように税の負担も大きくなります。青色申告は黒字と赤字の相殺ができるので税の負担もその分少なくなるのでうれしい特典です。

青色申告をするための手続き

これから青色申告をはじめたい!という場合、「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出することが必要です。

いつまでに?

・青色申告をしようとする年の3月15日まで

→3月15日までに提出すればその年の分から青色申告

・その年の1月16日以後に事業を始めた場合は、事業開始の日から2ヶ月以内

→事業を始めた場合には2ヶ月以内

あとは一定水準の帳簿をつけなければなりません。クラウド会計ソフト、市販の会計ソフトで操作性など使い勝手のよいものをパソコンを使って負荷なく帳簿作成していくのが理想です。

まとめ

今回は、確定申告に青色申告で初めて取り組もうとする方を想定しながら手続きや節税効果について解説しました。一歩でも踏み出せるきっかけになりお役に立てれば幸せです。


■編集後記

今日は法人決算業務、個人事業のお客様への報告資料作成。

2024年10月が終わろうとしていますが今年初めて4週連続で週末ハーフマラソン(3回)、フルマラソン(1回)を走り抜く予定です。11月上旬週末は台風で天気が少し心配です。

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